一郎は、旧車TM300、電気バイクに、
 活 のスィッチを入れた。

ガソリンエンジンの時代の名残は、
 数字に表されている。300ccの力量にあたるTM300だ。
 ところが車重は、70%になっているので、
オフ・ロードに、電気の300が、標準になっている。

 新型オフ車、TM200は、48kgの軽量でダートに
君臨し始めている。

 ガソリンエンジン特有のエンジンブレーキが、なくなり、
ブレーキング・コンピュータは、各社それぞれに味付けしてきた。
 人間工学的標準値が、提示されたが、なお、ライダーの個人設定は可能である。

 一郎は、雪見通り郊外の陸橋を越え、春野森林の中を
真数具に北上していった。

 音がない電気車両進行時代になってから、マフラー状の先端は、

 爆音代わりの効果音を出して走るようになった。
 これを消すこともできる。一郎は、爆音代わりに、
  わめきながら走った。
 一応、”ヴァンゲリスのドラゴン”がBGM爆音として付いている。

 風になりきょうも歩いてきた。
  昔の詩人は奏詠んだ。
 一郎は、風になって、空を飛ぶ
  空を飛んでいる のだった。

 いつか、単車は、空を飛ぶだろう、ET、シンセサイザーが、
  歌っている。

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